読者諸兄諸姉の皆さん、元気ですかー?
元社畜のowakonです。皆さんの会社はまだパワハラはありますか?短気に怒鳴ってきたり、みだりに怒ってくる先輩や上司の方はいますか?
以前、ソーネ大曽根の集会で一緒になった女性の方は言った。
ホワイトな会社にお勤めの方は

まだそんな人がいるんですか?うちの会社、そんな人はいない。


います。この日本社会にはまだまだ感情的に怒るパワハラの人がいる職場があります。「stap細胞はあります⁉」の小母方晴子さんじゃないけど、怒鳴るどころか、お手てが飛んでくることもありました。つい3年前のことです。
今回は、前回の続きの記事となります。
つい6年ほど前にあったとんでもないパワハラトラブル(実話)とその当時の社長の対応について書いていきます。
鉄拳制裁:日本の暗部、後頭部を叩いたブッダF先輩


さて、まずトップバッターは、些細な不手際でもって、私の後頭部をどついたF先輩です。
こちらの方、お歳は50代前半、職歴13年のベテラン、男性の方になります。
日曜出勤で、彼と二人でコンビを組んで業務にあたることになったのです。その日は、当初から高圧的な指導態度が目立ち辟易しておりました。そんな中で事件は起こりました。
水処理施設では、活性炭塔という設備があり、これに処理水を通して水を綺麗にします。活性炭塔は単体ではなく、交換作業などもあって、3本あり、日々通す塔の切り替え作業を行います。この切り替え作業では、ミスすると塩ビ管の破損や水漏れなどのトラブルが発生します。そういったトラブルを予防するために指差し呼称という声出し確認を行います。止めたスイッチを指さして「閉ヨシ」と大きな声で発声することによって、脳みそに刺激を与え、ぼーっとすることによる確認ミスを防ぐのです。
この活性炭塔の指差し呼称時に彼が切れなすってしまった。指差し呼称時、「二回、声出ししてない」ことが気に入らなかったのです。

お前は、俺の言ったことを理解しているのか?ホントに腹が立つ。
ここで鉄拳制裁

彼の拳(パーパンチですけど)が私の後頭部にクリーンヒット。鈍い痛みとともに驚きが走りました。「何しよるん、この人。一体、いつの時代のセンスやねん」
私、反射的に抗議しました。えらいぞ。わたし。暴力に簡単に屈しなかった。

指差し呼称が大事なのは分かりました。でも、頭を叩くのは止めてくださいね。パワハラになっちゃいますよ。

いいんだぞ。上司やIさんに言っても。パワハラだなんだって言ったもん勝ちやからな。
強気なことを言ってたF先輩でしたが、この後、処分をきちんと受けることになります。
そりゃ、後頭部を叩いたのですから。
厚生労働省では、職場のパワハラを下記の6種類に分類しています。
6種類の職場のパワハラ
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 人間関係からの切り離し
- 過大な要求
- 過小な要求
- 個の侵害
身体的な攻撃とは、暴行や傷害など身体的接触を伴う行為です。相手がけがをした場合や心身の不調を発症した場合は、傷害罪に該当する可能性もあります。ただし、故意ではなく相手に傷を負わせてしまった場合や、優越的な背景がないトラブルは、パワハラに当たらない場合があります。
日本の人事部HPより引用
私は、即LINEで社長にこのことを報告し、対応を要請しました。そしたら、即応してくれて、直ちにF先輩とはシフト上、隔離されました。助かりました。
その上で、F先輩は愛知県から広島に配置転換される運びになりました。しかも、部長が現場までご足労くださり、私に対して今回の暴行パワハラについてお詫びしにきました。
パワハラはやはり上の人の意識が大切です。

労働施策総合推進法第30条の2第1項で、パワハラおよび企業が講ずべき措置について下記のように定義しています。
第三十条の二
事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない
ワークルールでそう定められていても、まだまだ古い意識の人がいるのが日本社会。上の立場の人がパワハラの害を認識し、悔い改める意識がなければワークルールも血の通ったものにならず、絵にかいた餅で終わってしまいます。
こちらは、相談を受けた社長からの紳士的な対応のメールです。

この会社では、社長の意識が「昔方式では会社にダメージを与える」と改革されてたのが救いでした。ちゃんと暴行パワハラに対して処分がなされました。古い価値観に染まっていたり、悪質な会社ですと、相談者が不当解雇されます。
その後、F先輩は、指導態度が温和になり、移動まで関係は改善しました。他人と過去は変えられないといいますが、移動という処分が彼を変えました。
もう令和でしょ:ド怒り先輩の愚行とエスケープ
この職場では、パワハラをする方は「一人じゃない 」(DEENの曲)という状況でして、まだいました。Uさんという50代の方なのですが、この方昔堅気のエンジニアで後輩への指導態度が高圧的で、喧嘩腰でした。
もう時期的には平成末期なのに「もう勘弁してくれよ」と心が叫びたがってました。

彼のパワハラ的愚行をいくつか紹介しましょう。

第一のパワハラ(物を投げる)
このUさんという方、拳は飛ばさなかったが、物を飛ばしてきました。処理水の分析で試験薬が試験管の中に入っていて、分析作業終了後は、薬傷防止のためにその試験管を洗浄してゴミに出すのですが、洗浄し忘れたところ、「おい、何やってんだ。試験管洗え」という怒声とともにバインダーが飛んできました。
当然、パワハラに該当。これは「身体的な攻撃」に当たります。

第二のパワハラ(物を叩く)
深夜勤務の作業の一つに、「薬品在庫確認」という作業があり、これは分析業務で使う試薬の種類とその残量をチェックするのですが、開けて調べる金庫を忘れたところ

あんた、そんなんでよく「薬品在庫確認」できるなんて言えるね。これも開けるんだ。これも。
と怒鳴りながら、その金庫をバシバシ叩いて威嚇しました。
これも「身体的なパワハラ」に該当します。
第3のパワハラ(罵声を言う)
深夜作業では、施設内を巡回して、薬品タンクに残っている薬液の残量のチェックや不足している薬品の補充、処理水の中和で使う塩酸などの薬品の移送などを行うのですが、塩酸移送で分からないことがあり、尋ねたら「馬鹿垂れ、すべて回ってからきな(# ゚Д゚)」
と罵声を吐かれました。
私は、ボイスレコーダーを装備して、彼の罵声や怒声などの録音に成功し、そのデータをLINEに添付して、社長に報告しました。

有効でした。彼には指導がなされました。ただ、F先輩と違って、暴力行為ではないので、もうちょっと様子を見てくれということになり、彼との隔離はお預けになりました。


♪線路は続くよーどこまでもーーーーーー。まだまだ続くよーーパワハラも
彼は指導を受けたにも関わらず、彼の高圧的、嫌味指導態度はまだまだ続きます。
「ろ過度測定」という作業で、私が、測定器具(ポッド)の格納態勢を不味くして収納したら彼がまた噛みついてきて

(ポッドを)こんな姿勢でしまったら、Mさんが取り出しにくいよね?そんなことも分かんないの?Iさんにそう教えてもらったの?携帯電話貸してみな、Iさん確認しようか、ああん?
彼の攻撃的なスタンスにいい加減立腹した私は、不貞腐れました。

どーーーぞ。ご自由に、はい(携帯電話を取り出す)

いや、別にいい。そんな不貞腐れやがって、あんたとは仕事したくない。
Uさん、なんということでしょうか。作業時間中に帰宅していきました。
突然のエスケープです。職場から

代わりに電話連絡を受けたOチーフが、職場に来ました。このOチーフ、夜勤明けで休んでたのに急遽補充されました。お疲れ様です。

マジですか?帰っちゃったの?子どもじゃあるまいし。爆笑( ´艸`)

ええ、本当に帰っていきました。こんなことって初めてですよ。私はホッしましたが、Oチーフにはお手数お掛けしました。むしろ、私がエスケープしたかった。


パワハラ地獄に仏:今どきのコンプラ社長の手助け
このようにパワハラ地獄の職場では、ありましたが、1つだけ救いがありました。それは、社長が今どきの感覚に理解のある人でコンプライアンスに基ずいてパワハラに即対応してくれたことですね。
Uさんの再度のパワハラの後、訓責処分がなされ、シフト上隔離されました。再度、部長も現場に来て、謝意を示しにご足労くださいました。

今回の件、すまんなあ。もうパワハラはされてないか?Uさんも「昭和の人」だから、分かってないんだよな。でも、不安全行動はあかんよ。そこは、注意させてもらう。

こうした社長さんのサポートもあり、このパワハラ地獄のような職場をすぐ辞めずに済みました。結局1年半ほどお世話になりました。(深夜勤こみですが)
下が昭和気質でも、上(社長)が脱・昭和平成してれば、まだ救いはあります。
昭和・平成の労働思想は、下記の通りでした。
- 体育会系
- 上命下服
- しごき主義
- 理不尽に従順(仕方ない主義)
- 会社中心(企業戦士という言葉がありました)
- 残業尊重
- 労基法軽視

集英社 プレイボーイ 橘玲コラムより引用
昭和・平成の思想・流儀に染まってる人はいます。そして、もう通用しない邪教なのに半分正義と思い込んでいる。「厳しい指導で俺は鍛えられた」と

このパワハラ問題は質が悪い。というのも、彼らは、不良や暴力団ではなく、一応堅気。アドラー心理学曰く「恐怖で人を動かす低レベル」な指導態度ではあるのですが、悪気はなさそうなのです。真面目にパワハラしている。故に、頭ごなしに暴行罪で訴えて悪人扱いにもしずらい。
パワハラから被害者はうつ病になったり、労災になったり、トラウマになったり、下手すると「傷害罪」(15年以下の懲役もしくは500,000円以下の罰金)が成立したりと重大な結果を招くというのに、加害者は訴えづらい。そして、パワハラ行為者は昔の成功体験(圧迫指導のおかげで成功したという思い込み)があり、メンタリティーを修正しようとしない。
これは、本当に根が深いニッポンの社会病理ですわ。
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この職場はパワハラトラブルが多く、戸惑いましたが、社長にはお世話になりました。
道徳的な、温情主義ではなく、人手不足の折、パワハラに対処しなければ人が辞めてくという経済合理的配慮もあったかとは思うのですが、この場でも御礼申し上げます。

おまけ:今、旬の話題、元社畜が体験した自己愛性パーソナリティ障害について

この職場では、今話題の「自己愛性パーソナリティ障害」と思われる上司の方がいました。前回の記事で出てきたIさんであります。この方、「労働条件の相違」だけではなく、嫌味を言ってくる曲者でした。
例としては、
業務で、覚えが悪いと

あれー。こんなこともすぐに覚えられないんですかー?owakonさんってたしか有名私大卒ですよね?高校中退の僕の頭でもこんなの覚えられますよ。
また、マウンチングもしてきて、過去長時間労働してきたことを自慢してました。(ただ、本人は慢性的な腰痛になってましたが)

僕、昔、深夜の23時まで仕事してて、その後、先輩と朝まで飲んでて、そのまま朝になって働いてました、owakonさんこんなに働いたことないでしょう。www( ´艸`)
また、職場の他の先輩に対しても、ライバル心むき出しで己のパワーを見せつけ、誇示してました。

俺は、奴らよりも仕事できるんですよ。ここが(腕)大事なんすよ。これからはアメリカみたく実力本位ですよね。そう思いません?

いやー、アメリカって、攻撃的でパワハラやっちゃう有毒社員(TOXIC WORKER)はくびになるんですけど。
極めつけは、BMWなどの外車を見せつけておりました。
結論、この方は、自信が欠損してて、空威張りしてるがコンプレックスが強く、承認欲求に飢えてる人なんだねって思いました。
話を聞くと、この方、子供時代、母から厳しく育てられたのだという。おそらく「お前はだめだ、もっとしっかりしなさい。頑張りなさい」ときつく否定され叱られてきたのでしょう。
自己愛性パーソナリティ障害
それは、自分にも、他人にも厳しくOKを出せず、攻撃的になり、パワハラやモラハラ(誹謗中傷)を招聘する障害。コンプレックスから他人を攻撃します。
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